Mさんがサロンに来てくださいました


家族ケアネットでつながりのあるMさんが、きてくださいました。


ピック病と診断されて、さまざまな症状のために
ご本人もご主人も大変にお疲れで、
一時入院されていると聞いていました。
それが、長く続いていたので、その後の様子を伺ったところ、
すでに退院なさって自宅にいらっしゃるとのこと。


ケアネットのUさんと訪ねてみました。それが6月頃です。



なんとすでに3月には自宅に戻っておられ
その後は、ずっと二人で過ごされていた、とのこと。
その間3か月間も
外からの訪れもなく、雨戸を閉め切った中で・・・。
私たちが訪問したその時まで、一度も入浴をすることも無く
ずっとご主人が奥様のお体を拭き続けていたそうです。
強い汗のにおいが漂っていました。

その時から、週に一回ぐらいの入浴、シャワーのお手伝いをしに行っています。
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その方は、全く介護保険の利用をしていません。
担当のケアマネージャーさんもいらっしゃるようには聞いていますが、ご主人のお考えで今は連絡を取ってはいないようです。
一番大変なときに、自分の言うことを聞いてもらえなかったので・・・、とぽつりと仰っていました。



確かにピック病については難しい面もあります。
誤解も大きく、理解されにくいという点もあります。
その動きのために近所の商店に誤りに歩き、そのたびにしかられ
時には警察から呼び出され、連れ戻しに行く・・・殴ることもあったし、縛りつけたこともあった・・
現実の問題は、日一日朝から夜までのどこで、何が起きるかわからない緊張の中にいて誰かの助けが欲しかっただろうと思います。
ケアネットにいらしたときも、そうだったかもしれません。
その後、入院をされました。

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最近、奥様は一人では歩けなくなりました。
家から、遠くへは行けないのです。
家にいくつもの鍵は必要が無くなりました。
そうして、ずっと家の中にいます。


ご主人に平和が戻ったのでしょうか?


「勝手なことを言うようだけど、
この人を歩かせたいんだよ、
散歩をさせてやりたい・・・
あれほど外に出したくなかったのに・・今頃になってそうおもう。」


Uさんにつぶやいたそうです。
Uさんは、それを聞いてサロンにお二人を連れてきてくれました。
ケアネットのkさんも同行してくださいました。
無理なくご主人も話が出来て、奥様とも距離がとれて、少しでも気が抜けるといいな、と
それが30分ぐらいでもいい、と思ったのですが、
なんとご本人は2時間大声も出すことなくほおづえをついて過ごされていました。
ご主人も喜ばれUさんもKさんもホッとされたようでした。


フレンドシップクラブの一つの支援方法として、こんな形も提案出来るかもしれないと思いました。