レストランへ

今日は、かねてから約束していた
Hさんと食事に行く日だった。

奥さんが私が前にいた職場で働いていることや
私自身が、彼のところへホームヘルパーとして
訪問していたこともあり、
一度ゆっくりお食事をしたいなあと思っていたので
先月から予約しておいた。

久しぶりにお目にかかった印象は
目がとてもすっきりとしていて、視線がぴたりと合う。

いつもの挨拶をすると本当に、にっこりと
挨拶を返してくれた。
奥さんをチッチと呼んでんでいるが、
チッチもいつもより余裕。

私もチッチが運転する車に乗り込んで
一台の車で出かけることにした。

Hさんは口笛を吹いたり、時々笑ったりしながら
私とチッチの話を聞いていた。

メマリーを使い出してからずいぶん改善されたようだという。
新薬については様々だが、Hさんには合っていると言っている。

いらいらしなくなったことが大きい、とのこと。
そうだろうなあ、この笑顔は・・・。

レストランは、元N養護学校の教員をされていた方が
自宅を改築して、本格レストランにした。

傷害があっても食事を楽しみ、家族と共に
ゆったりとした時間を過ごして欲しいと願って
いると言っておられた。

今日はそこで、3人の貸し切り状態。

前菜が運ばれてくると
Hさんがまたにこにこして、何か言おうとする。
チッチがすかさず、きれいねえ、と言うと
・・おいしーと言葉が出た。おいしー・・・・

チッチが私に 聞いたでしょ!と言う視線を送ってくれて
二人でうなずいてしまった。

メインディッシュに子羊の香草焼きを選んで、
パンを食べながらゆっくり待つ間も、
しっかりと座っていることが出来て、
時々、え〜とかそうだね、という雰囲気の言葉を
チッチと私の話に挟んでくれた。

普段はあまり言葉を出さないと言うが、
今日はよくしゃべっている。

二時間ほどで食事を終えたがすべて、食べきり
Hさんの好物、もものシャーベットスープが出て
相好をくずした顔は子どものようだった。

ゆっくり食べることが出来て、
おしゃべりもして
チッチは、こんな時間がもっともてたらなあと
言ってくれた。

そう、私たちもそうしたい。
そのためのフレンドシップクラブなのだから。

今度はHさんのお友達も誘ってこよう。